ゲストBOOK

 

ザンビア





タンザニアの首都ダルエスサラームから、
隣のザンビアのカピリムポシまで、国際列車が走っている。
TANZANIAとZAMBIAのRAILWAY(列車)ということで頭文字をとって
「TAZARA(タザラ)」と呼ばれている。
僕らはダルエスサラームからタザラに乗って、ザンビアに入ることにした。
アフリカの旅も中盤にさしかかり、残りのお金も少なくなって来たので
僕らはダルエスサラームにいる時点で次にどう動くか、スゴく迷った。
日本に帰るか、帰らないにしても違う国へ飛ぶには
ダルエスサラームが最終地点である。
この街以南では、南アのヨハネスブルグまでアフリカ以外の国際便の出る空港はない。
つまり格安航空券を手に入れるには、この街を離れると南アへ行くしかなくなるのだ。
ここからだと南アはスゴく遠い。果してたどり着けるか。
しかし、せっかくアフリカにいるのだからビクトリアの滝は見たい、
そしてそこまで行くのなら、ジンバブエのムビラという楽器も見てみたい。
そしてジンバブエまで行くのなら、モザンビークでスキューバをしたい。
何とか行ってみよう、ということで僕らはタザラのチケットを買ったのだった。
もし行けなければまたダルエスサラームまで戻って来ればいい。

列車の旅は、これまでバス移動ばかりだった僕らにとってはゆったりとした時間が流れた。
しかし、道徳上の問題からか、僕とリエは別のコンパートメントに入れられた。
せっかく一等の席を取ったのに、男は男、女は女の部屋だ。
僕のコンパートメントでは、ザンビア人の恰幅のいいオヤジさんと
もう一人ザンビア人の若者とイギリス人の旅人と、僕というメンツだった。
イギリスの旅人は少しスワヒリ語を話せる人で、
それでオヤジさんとも仲良くなった。
僕と二人で英語で先進国ノリで話をしたりする人ではなかったのがよかった。
オヤジさんはスゴくいい人。
彼らも僕らに気を使ってか、ザンビア人同士だけでワ〜と話そうとはしなかった。
そしてリエの部屋はというと、ザンビア人の賑やかなオネェちゃん二人に囲まれ
結構タイヘンみたいだ。日本の男はどうだとかいう質問に始まり、
あげくの果てに日本からUSドルを送ってくれとか。テレビを送ってくれとか...。
まず日本ではUSドルは使えません!
もう一人おとなしい女性がいて、
その人は僕の部屋にいる若いザンビア人の奥さんらしい。
その夫婦もせっかく夫婦で来ているのに別々の部屋に入れられ、
落ち着く場所がなくて困っている感じだった。僕らと同じだ。
この夫婦と僕ら夫婦で組み合わせればウマいことまとまるのだが。
そうこう思いながらも、一等には特別な車両がくっついていて、
ソファにどかっと座りながら映画を見たり景色をのんびり見たりできるスペースもあり、
けっこう快適に暮らせるのだった。

ダルエスサラームからザンビアのカピリムポシまで予定では2泊3日。
出発がなぜか丸一日遅れたので、到着も予定通りなんて行くまい。
なにせここはアフリカ。
正確な時間や予定なんて概念を考える方が間違っている場所。
そういう意味では日本とは真逆の世界なのだ。
気ままに両側に広がるジャングルでも眺めつつ、
気が向いたら好きな本でも読んで...日記でも書いて...のんびり行こう。
結局、同じ部屋のイギリス人のケイトは、
分厚いハリーポッターの新刊を全部読みきってしまっていた。

明けても暮れてもジャングルの中を走り続ける列車。
2日目の夜に、ザンビアについに入ると言うアナウンスがあった。
どうやって入国するのか。いったんどこかの駅に降りるのだろうか。
答えは、ただ走り続けるだった。
でも出入国の手続きはきちんと行われる。
夜、各部屋にハンコを持った係員が来て、
出国の用紙を渡され、記入した後、係員に提出する。
そして、僕らはパスポートを取り出してハンを押してもらう。
軽い質問も受ける。空港と同じである。
入国も同じく行われる。
ビザ代を払ってパスポートに一ヶ月のビザのハンを押してもらい、領収証ももらって完了。
イギリス人はビザ代を払う必要はないらしい。いいな。
とにかく、走り続ける列車の中で、
出国、入国の手続きが行われた。
ケイトと今この辺は免税エリアかなとか言いながら、
真っ黒なジャングルを見て笑った。
やっぱり、国境線なんてどこにも無いのだ。

オモシロいのは、これまで食堂車では
タンザニアシリングしか使えなかったのに、
いきなり食堂車までもがザンビアクワッチャしか使えなくなったことだ。
やっぱり一応、この列車は国際列車なのである。
明日の朝8時にカピリムポシに着く予定だったが、
この分だとそれは無理だろう。
なんとか明日中にはついて欲しいと思いつつ、
今日もガタゴト揺られながら、寝床に就いたのだった。

(リョウスケ)





旅の日記 | ROUTE | VIEW | PEOPLE | キムラ夫婦 | MEMO | リンク集 | ゲストBOOK  to TOP  
copyright: kimurafufu.com 2006