今、僕らは日本行きの便に乗っている。
楽しかったケープタウンとも別れを告げた。
最後のさいごにもスゴくいい人たちに囲まれて、例によって昨夜はあまり寝ていない。
ほんとうに楽しかった...。
そして旅の終わりは思ったよりもあっけない。
まるでまた次の大陸へ行く時みたいな気分。
1年5ヶ月以上続いた世界放浪の旅が、ついに終わるのだ。全く信じられない...。
本当に長い旅だった。
そして、とんでもない体験だった。
いろんなところへ行って、いろんな人に会った。
いろんな景色を見たし、いろんなものを食った。
いろんなことを想像したし、いろんなことを考えた。
人種差別、環境問題、動物保護、ゴミ、宗教と戦争、経済、貧困、中東問題、宗教、
こども、白人とそれ以外、言語、音楽と芸術、料理と食べ物、育児、教育....
旅はそのまま勉強だったと思う。感謝しなければならない。
自分の五感全てで感じ、そこにいる人が本当のことを話してくれた。
偏見を持っていないと思っていた自分が、いかに偏見を持っていたのか、
いかに何も知らなかったのか知ることができた。
そして、日本のことも考えた。毎日考えたと思う。
いやむしろ、僕らは移動を続けながら常に日本のことを考えていたのかもしれない。
アタマの中心は日本だ。
いろんな場所に移動しながらいろんな人と話して、
常に日本のことを見つめていたのかもしれない。
日本のよいところもたくさん気付いたが、悪いところもすごくわかってしまった。
でも僕は日本人だ。日本のことが好きだ。
そして、日本はスゴい国だと思う。
確かに日本人は皆、日本人にしかないものを大切に持って生きていると思う。
それが僕ら日本人なのだ。カッコいいと思う。
自分がこの世界の中で、日本人ということに誇りを持って生きていきたいと思った。
ついに帰るのだ。
クルマでニューヨークからマイアミまでドライヴしたのも、
ヒマラヤ山脈を朝から登ったのも、
イタリアでスパゲッティを食ったのも、
インドで毎日カレー食ったのも、
エジプトの砂漠で皆既月食を見たのも、
モザンビークでマンタとジンベイザメに出逢ったのも、
ケニアのマサイマラも、バックギャモンも、サファリホテルも、
サバサンドも、メイヨーラーも、カンクンの海も、カオサン通りも、
ニューケニアロッジも、タコさんも、クマさんも、情報ノートも、
み〜んな、
この旅の中だったんだなぁと思う。
ホントによく歩いた。
2人で世界のいろんなところを歩いた。
つまらなかった時など一度もない。
歩いても、歩いても、楽しかった。
晴れても、雨でも、楽しかった。
どこへ行っても、何をしても、サイコーに楽しかった。
いろんなところで、いろんな言葉のいろんな人に会ったな。
みんなオモシロいヤツらだった。
みんな生きていた。
僕らも生きている。
なんて幸せなんだろうか...
こころから、ありがとう。
そして、世界へ.....僕らはこれから、世界へと旅立つ。
旅の前、僕らは日本の中に住み、日本人の世界しか知らなかった。
旅の間、僕らは日本人の目で世界のいろんなところを歩いてきた。
でも、今日から僕らは、世界のいろいろな人に考えを少しは分かって暮らしていける。
日本は日本、と考えるのはあまりにもおこがましいことなのだということに気づいた。
僕らがふつうに生きているだけで、地球を汚し、誰かが泣いているのかもしれない。
日本は世界に、良くも悪くも影響を及ぼしている。
それを、少しでも知っている人は正しく伝えていく必要がある。
それは、よりよい世界を作っていくためのその人の使命なのかもしれない。
とにかく、もう帰るんだ。
リエ、ほんとにありがとう。
マジで死ぬほど楽しかったね、世界一周。ホントに旅してよかったね!
全くの無計画、風任せ、運任せでアフリカ大陸の先っぽから日本へ帰ることになったね。
それにしても、マジでできちゃったね、世界一周。
夢は叶う。
とにかく帰ったら、あったかい風呂に入りたいな...。
みんな元気にしてるかな。
(リョウスケ) |