ゲストBOOK

 

オーストリア





まるで喧噪の中を駆け抜けたかのようなイタリア9日間の縦断の旅を終え、
僕らはオーストリア行きの寝台列車に乗った。
ギリシアからイタリアへ入った時と同じように、パスポートチェックも無いまま
早朝4時にザルツブルグという駅で降りた。
さてここからが問題だ。

ヨーロッパを安く旅する場合、格安航空券を探す時にインターネット上の
「easyjet.com」や「ryanair.com」で探すように、
格安のホステルやホテルを「hostelworld.com」や「hostelclub.com」で探すのは
もはやヨーロッパ貧乏旅行者の常識のようだ。
しかし、これまで行き当たりばったりで旅してきた予定を立てるのが苦手な僕らは、
インターネットで予約して次の都市へ、というスタイルはけっこうストレスだった。
もし行ったところがスゴく気に入ってしまったら、
もしくは気に入らなかったらどうするんだ??
けっきょく、ローマやヴェネチアでの韓国人宿のお世話になったのを除いて、
とりあえずはイタリアは今までのスタイルで駆け抜けることはできてしまった。
しかし、まるで万博会場のような、旅行者だらけのイタリアの大都市では
特にフィレンツェでは僕らは苦労した。もう荷物を背負って路頭に迷いたくない...

ヴェネチアの韓国人宿も、予約でいっぱいで延泊することができず、
インターネットでザルツブルグの宿を探すも、やっぱり安いところはいっぱいで、
やっぱり予約の無いまま、僕らはまたとりあえずオーストリアまで来てしまったのだ。

まだ早朝。どこも開いてはいない。
駅のベンチには僕らのような旅行者たちがバックパックを枕に寝ている。
僕らは荷物をコインロッカーに預け、ザルツブルグの町を散歩してみることにした。

早朝の散歩はかなり気持ちよかった。
まず、空気がウマい!
これがオーストリアの空気か!
早朝で人も歩いておらず、久しぶりに開放感を感じた。
きれいな河が流れ、丘の上にはお城らしきもの、そして教会。めちゃくちゃきれい!
丘の上に向かって歩いていくと、鳥の声がたくさん聞こえてくる。
文字通り、鳥が歌っているのだ!
この町では信号機も歌う。
すれちがったお兄さんのケータイの着メロもなんか上品。聞いたことはないメロディーだ。
さすがモーツァルトが生まれ育っただけのある、音楽の町だったのだ。
なんだか、これまで歩いてきたどの町とも違う、
「品格」の違いをどこからともなく感じてしまう。

すっかり散歩を楽しみ、どうせ宿がないんだからと、
僕らはここから少し離れた、ハルシュタットという町まで行ってみることにした。
そして運のいいことに「hostelworld.com」や「hostelclub.com」にはなかったけど
たまたまネット上で見つけた、電話予約のみ対応のホステルに電話すると、
あっさりOKと!やったぜ!しかも朝食込みで一人20ユーロ(3500円)。
コーラ1本400円する物価の超高いこの国では、かなり安い方だ。
僕らはすぐさま列車のチケットを買い、ハルシュタットに向かったのだった。

(リョウスケ)



   
   
 


オーストリアはいい。
ハルシュタットの大自然の中から列車に乗って、僕らはウィーンまでやってきた。

ハルシュタットは最高だった。
二日間泊まったユースホステルも、ドミトリーなのに僕ら以外誰もおらず、
デッカいツインに泊まったようなものだった。しかもスゴく広くてきれいだった。
ほとんど人がいない中、美しい森林に囲まれて、イタリア旅行の疲れを癒すことができた。
FFでいえばセーブポイントだった。まだ何泊もしたいくらいだった...。
昨日はこれまでになくツイていない日で、
カメラがまた壊れたのを筆頭に、(デジタルカメラは本当にすぐ壊れる)、
ケーブルカーに乗ろうと思ったら閉まっていたり、
スーパーに行っても閉まっていたり、
じゃーもうヤダ!と寝転んだら雨が降ってきたりしたが、
雨がやんだ後、全てを忘れてオーストリアの大自然の中をきゃきゃと遊ぶことができた。
とにかく、ハルシュタットは時間の流れがゆっく〜りとしていて本当に優雅だった...。
ユースの豪華でリッチな食事も忘れられない。

そして、ここウィーンは
そんなゆっくりな時間をそのまま大都会に持ってきたようなところ。
列車でここまで来る時に窓から景色を見ていても思ったが、
この国は全てがきちんと整備され、建物のデザインから景色の作り方まで、
人が気持ちよく生きていけるように設計されているような気がする。
目障りなものが全くない。
大都市にも関わらず、気持ちよくのびのびと歩けるのがいい。
クリーンでオシャレでリッチだ。
車よりも、基本的に歩行者優先。横断歩道では絶対止まってくれる。
自転車優先道路もあり、チャリで気持ちよく移動している人も目立つ。
あと、段差が少なくバリアフリー精神が徹底していると思う。
これまで歩いてきた国で、歩きやすさナンバーワンの国だ。

みんな気持ちよく歩いているのに便乗して、
僕らもまたジェラート何ぞを食べながら歩く。
イタリアのローマから、ジェラートを一日1本食べないと気が済まん。
1本2ユーロ。カイロでよく食べていた同じ大きさのものが、なんと7本食べれる値段だが、
もう最近ユーロの感覚が麻痺してきている。ヤバいな。

そうこうしているうちに腹が減り、ご飯でも食べようと店を探すと、
なに〜!!どんどんと店が閉まっていく...!
時間はまだ夜の7時。これからじゃないのか?!
オープンカフェもイスをどんどん片付けだす。
パン屋もシャッターが降りていく!スーパーも真っ暗。
外はまだ全然明るいのに!
なんてこった!夜メシ抜きか?!

ヨーロッパの人たちは本当に働いていないと思う。
なんか、どの国の人もバカらしくなるくらい働いていない。
なのに、この国の人たちは、なんでこんなにリッチな生活ができるんだろう?
なんでみんなBMWに乗ってるんだろう?
僕らは日本でいったい何をやっているのだ。
どの店も7時には閉まる。
信じられないことだが、本屋からなにから全て閉まる。
ここからはそれぞれ自分たちの時間ってわけなのだ。
みんなすご〜く楽しんで生きていると思う。
べつに24時間営業なんてしなくていいのかもしれない。
日本が、みんなセカセカしているのは24時間営業のせいかもしれないな...。

とりあえず僕らは、なんとか開いていたピザ屋を見つけ、
一切れずつのピザとコーラで、ノン・リッチな夕食をとったのだった。

(リョウスケ)

 



大好きな人に久しぶりに会った時ようなドキドキ感。
彼の絵を見た瞬間に、私の胸は高鳴り始めました。
彼の名はフンデルト・ワッサー。

私がオーストリアに行きたかった一番の目的は
モーツァルトでもなく、ザッハートルテでもなく、
このワッサーの作品を見ること。
彼がデザインした家、彼が書いた絵、
ワッサーの作品を見ると、すごく楽しい気分になります。
彼は色使いの天才だと思います。
無機質でのっぺらぼうの家が、彼の腕にかかれば、
まるで、命が吹き込まれたかのように、
カラフルで楽しい家に大変身してしまうのです。

ウィーンにあるクンスト・ハウス・ウィーンは
彼がデザインしたポップな建物が美術館となっています。
この日私たちは、地下鉄ウィーン・ミッテ駅から歩いてこの美術館へ向かいました。
きれいだけれど、少し殺風景な建物が続く中に、
カラフル&緑の木でいっぱいの小さな建物が顔を現しました。
それだけで私は大興奮。
中に入り、美術館のチケットを購入、そしてそのチケットを見てまた大興奮!
「何コレ〜!カワイイ!私とリョウスケとでチケットの絵と形が違うよ〜!
 もしかして、これジグソーパズルなんじゃないの?」
そのパズルの一片を持って、カウンターのお姉さんに聞いてみると、
お姉さんは笑顔で頷き、彼女の背の方向を指差しました。
そこにはパズルが完成してできた1枚の絵がありました。
「このパズル全部集めたい!」
何回通えばいいの?本気でそう思ってしまいました。

ここは、他の美術館のように権威的で大きなところではありません。
でも、中に入り、絵の飾ってある二階へ行くための階段でさえ、
カワイすぎてしかたない...この建物の中も外もすべてがカラフルでかわいい...
絵はもちろん、どれもこれも素敵で....この美術館の中にいるだけで最高に幸せ!
私、ここに住みたい....!もう興奮が止まらない.....
そんな私を初めは笑って見ていたリョウスケも、
ここに来てたちまちワッサーファンに.....
この日は、夫婦そろってワッサーの魅力にヤラレてしまったのでした!
そして、私たちはこれまで節約して旅行してきたのがウソのように
お土産ショップで、大きな買い物をしてしまいました。
70ユーロ(12,000円)のワッサーの大きなポスター!!
超カッコいい!!
私たちはどうも、全く後先のことなんか考えていないようです....

明日は、私のまた好きなオーストリアの画家、
エゴン・シーレとクリムトの絵を見に行きます!
エゴン・シーレは病的な描写の人物画が有名なんだけど、
私は彼の人物画よりも断然風景画の方が好き。
彼の風景画を見るのも今回の旅の目的です。
オーストリアは、美術館巡りが最高に楽しい!
自分の大好きな絵を見ることができるのは、
いわゆる名画と言われるものや、有名な世界遺産を見ること以上の喜びです!

そんなこともあって、私にとってオーストリアはかなり最高なのです!

(リエ)





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